
虹の配色!虹の色の数の由来
虹の色は7色。一般的に赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の7色が虹の配色です。
虹色が7色というのは万有引力の法則などで有名な科学者・ニュートンの説がもとになっています。ニュートンの時代では「7」と結び付けることが大事なことと考えられていました。流行だったともいえます。
当時の色彩の基本として赤、黄、緑、青、菫の5色がありましたがニュートンは虹の光の帯を見てどうしてもプラス2色加えての7つの色としたかったようです。それで赤と黄の間に果物のオレンジの色から「橙」、青と菫の間に植物染料の色の藍を加えて7色にし、虹の色は7色と決められました。
これが日本に伝わり、明治以降の日本の学校教育のなかに取り入れられ現在に至っています。
虹の色の並び順について
色の順番はどの虹でも必ず同じです。虹色は色のスペクトル(色の帯)の順が決まっているので、四方八方どの方向から見ても同じ並びです。上(外側)から赤橙黄緑青藍紫となっていて、どの虹を見てもこの順番の虹です。
虹色の配色をするときには、上から順番に「せきとうおうりょくせいらんし(赤橙黄緑青藍紫)」と赤が上で紫が一番下となっていると記憶すると覚えやすいと思います。虹を描くときには色の順番に注意しましょう。
虹の色と見える色の範囲
人の見ることのできる色は可視光線といわれる波長の範囲で虹の色の範囲と同じです。その外の色は赤外線、紫外線となり人の目での認識はできません。字で見ると分かるように虹色の色順をあらわす赤橙黄緑青藍紫の赤の外と紫の外にあるのが赤外線、紫外線です。
虹からの連想
虹から膨らむイメージの一例として次のようなものが浮かびます。
- 綺麗
- 恋
- 約束
- 夢
- 未来への希望
- 発展
- 神
- 七色
- 子供の笑顔
- 再生
- 幸せ
- 元気
- 空
- 鏡
- 橋
- 楽しい
- 海
- 雲
- 雨上がり
- レンズ
- ゆめかわ
- ユニコーン
- プリズム
- 晴れ
- パステル
- ときめき
- クール
- キャンディー
- カラフル
- オーロラ
- アンティーク
虹を見たときの気持ち

わ~虹だ~ラッキ~。良いことがありそう。
良い感情をいだく人が多いようです。
世界の虹色事情
世界の中で虹色は5色だったり6色だったり、3色、4色の国もあり国や地域あるいは時代によってさまざまな虹色の数の考え方があります。おおざっぱな特徴として赤道に近い国は色数が少なく離れていくと増えていく傾向があります。
科学的には虹の色は連続した色の変化できっちりと区別することはできません。よっていろんな虹の色の数のとらえ方が存在しています。
日本の場合は学校教育に7色が取り入れられて広まったのが主だった理由ですが、日本人は色彩認識力が高く細かな色の違いも判断できるため7色と色数の多い虹色を受け入れることができているという面もあります。
虹色の数とその色
虹色の数には文化や言語による影響が見られます。色の区切りや見える色を何色とするかで国や地域で虹色の数が変化してます。
日本では信号の緑色を青という言葉で認識しているように、世界のどこかの国では虹の色を赤や黒で認識されています。同じ色名でもとらえる色が異なっていることがあります。
また、該当する色がその言語では簡単にあてはまる言葉がない場合があります。その場合には色をとらえる範囲が広くなり代表的な色にまとめられるので色数は少なくなります。
■一例
1色…白
2色…赤黒または赤白または赤青または赤緑
3色…赤黄青
4色…赤黄緑青または橙黄緑青
5色…赤橙黄緑青または黒白赤黄青
6色…赤橙黄緑青紫または赤黄青緑桃藍
7色…赤橙黄緑青藍紫
虹の呼び方
各国で虹の呼び方は様々です。日本人なら虹、レインボー、知っている人ならラルクアンシエル、アルコバレーノ、イリスといった言葉も分かると思います。ラルクアンシエル(arc-en-ciel)はフランス語、アルコバレーノ(arcobaleno)はイタリア語、イリス(iris)はギリシャ語です。その他、レーゲンボーゲン(ドイツ語)、プルウィウス・アルクス(ラテン語)、ラードゥガ(ロシア語)、ツァイホン<彩虹>(中国語)、ムジゲ(韓国語)、カウス・クザハ(アラビア語)などが虹をあらわす言葉です。
変わった虹、円虹
空中から見たときに見られる円を描く虹、円虹。
地上から見た虹の丸は大きくても半円くらいですが、飛行機や宇宙からといった上空から見たときに円を描く丸い虹を稀に見ることができます。このときの色の順番ももちろん外側から赤橙黄緑青藍紫となっています。
デザインで使われる虹色配色
虹色は基本は赤色始まりですがスペクトルをずらして青色始まりにしたり、逆順にしたりして使われています。グラデーションの端の色は印象が強くなります。
虹色のカラーチャート でトーンで揃えた色の数値を確認できます。
7色以外の虹色配色
7色以下で虹を配色したいときには世界の虹色の数が参考になります。8色・9色と色を増やすなら黄緑、水色、青緑といった色が追加色として使えます。
ディズニーランドの虹の噂
ディズニーランドではミッキーの形の虹がでるという噂があります。2017年4月1日に出現したとか。。。真相はコチラ→ 東京ディズニーリゾートPR【公式】ツイッター
虹色の食材
レインボーコーン
なぜできた?レインボーコーン?
アメリカのインディアンに伝わる原種の農作物で、成熟してから発色する変わったとうもろこしです。日本での栽培は非常に珍しいものです。遺伝子組み換えではありません。この虹色とうもろこしは食べられます。虹の信仰のあるインディアンの間では乾燥させて装飾品としても使われているそうです。
虹色アイテム
虹色レインボーカラーのアイテムはカラフルな配色になるので楽しい明るい印象になります。気分を切り替えるのに虹色は実用的です。
お部屋の中に虹色の光の橋が架かるレインボープロジェクター
虹色えんぴつ。遊びゴコロいっぱいのいろえんぴつ
お風呂が楽しくなります!LEDレインボー簡易シャワーヘッド
暗い雨の日もカラフルに!気分が明るくなるレインボーカラー傘
色の教材・色の科学じっけんセット
夏休みの自由研究に使えます(夏休み時期には在庫が少なくなります)。色の混色や印刷の仕組みなど、色に関する6種類の実験ができるじっけんセットです。子供向けの簡単な色彩学も分かるようになっています。色の付いた水を混ぜたり、半透明のカラーシートを重ねることで色と色が混ぜ合わさったときの色の原理が分かるようになります。
虹色の温泉
アメリカのワイオミング州ティトン郡にグランド・プリズマティック・スプリング(Grand Prismatic Spring)という色彩豊かな虹色を思わせる熱水泉があります。観光名所になっており世界の絶景の中でもトップクラスの美しい場所です。ですが、バクテリアによって色ができているので人が入浴することはできません。
文献から見る日本の虹色の数の歴史
大正時代や昭和の初期の美術関連書では虹の色は7色と記載されており、一般に普及していたことが分かります。一般に認知されていたのはニュートンが唱える7色でしたが、6色説もあると併記されている本もあり現在のように無条件に7色を思い浮かべる人ばかりではなかったようです。
昭和初期の虹色の記述
自然の色に対する書家の観念は比較的近代に発達したもので、これは古来の書家が、その製作を専ら書室内で行ってい爲であるが、戸外の風景を白日下に写生するようになって始めて自然の色彩に新しい発見と、藝術上の一つの革命が行われたのである。その研究に最も大きい功績を奇興したのは、十九世紀の印象派の勃興によってである。これは物理学者によって発見された太陽光線の分解を、藝術上の理論に応用したもので、自然界の凡ゆる物象は固有の色彩を有するものではなく、太陽の光線によって支配され、それが色彩として我々の眼に映ずるという学説を信奉し、野外の自然に直面して写生を行うようになったのである。
太陽光の分解ということは諸君が既に学校でご承知の通り、スペクトラムを通過した太陽光線は七色に分解される。即ち、紫、藍、青、緑、黄、橙、赤の七色である。黒はその各色を吸収したもの、白は各色を還元したものである。そのうち、赤、黄、青の三色を原色といい、紫、緑、橙を間色という。間色は三原色のうちの二色を各々等分に混ぜたもので、三原色の一色だけ含んでいないわけである。
一つの間色とその含んでいない原色とを、相互に補色(又は余色)という。即ち、橙は赤と黄より成り、それに含まれぬ青は橙と互いに補色である。緑と赤、紫と黄、何れも補色である。黒い所へ赤いものを置き、暫く見つめてみて後にそれを除くとそこに緑が見え、青に対しては橙、黄に対しては紫、これが補色関係である。この補色関係は互いに同色を含まないので、色彩の調和として最もよき例とされている。
(アトリヱ美術大講座. 水彩画科 第1巻 (基礎学)/アトリヱ社/昭和11)
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科学的な色として一般的に承認されているのはニュートンが実験したスペクトラムの七色である。これは光がプリズムを透過する時に示す色で、赤橙黄緑青藍菫の七色であってこれを單色と名付けている。而してこの七色を再び集合すると白に還元することが実験的に証明されるが、このスペクトラムの七色といっても、それは無数の色の連績をば一つの色帯として大別したにすぎないのであるからして、或いは六色説を唱える人もある。かくして学者によって夫々に相違があるが、とにかく、吾々が顔料としての色彩を考えると、青、黄、赤の三色が基本色、則ち原色になっていると言える。何となれば、この三色を各々配合すれば殆ど各種類の色が出来上がるからであり、その出来上がった各種の色を更に混合すれば、尚別種の色が製られることは言うまでもない。
(東洋画論/小学館/昭和17)
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大正時代の虹色の記述
大正時代に発行されている色彩常識という本に、ニュートンがスペクトルを発見し色光を7色としたと書かれています。しかし、ルードやベゾルトといった色彩学者には藍色(インディゴ)は違うだろうと非難もされていたようです。
(色彩常識/池田元太郎 著/大正15)
COLOR LECTURE
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