色の数は幾つあるのか
数の多さを「色々」と書くようにたくさんあるってことは分かるかと思いますが、色の数はどのくらいあるものなのでしょうか?
目に見える色とデザインなどで色を作る場合の色では色の最大数は違っており色の数は求める場面や考え方によって変わります。
実際に見える色の数
デジタルでかなりの色は表現できますが金や銀など金属的なモノや海の色やバラの花の一部などはきちんと再現することはできません。目で直接見る色と画面を通して見る色は違うなって思うのはこのためです。人が見える色は見える条件が整っていれば750万色、通常の状態では187万5000色というのが見える範囲のようです(「"よい色"の科学 なぜ,その色に決めたのか」の書籍参照)。
見える色の範囲
光によって作られ、目で認識できるものが色です。色は直接光から見えるものと光に反射して見えるものがあります。光には波がありその振幅によって様々な色を感じます。人の見える色は可視光線の範囲で虹色の色域までです。その外の色は赤外線、紫外線となり人の目での認識はできません。
表現するときの色の数
洋服や広告やインテリアをデザインして作ったモノに色を付けるときに使われる色の数は実際に見える色とは異なりずっと少ない色数で設定されます。色を言葉に表して伝えることと安定して同じ色を作り出すことを考慮すると、普段使っている色数はせいぜい2000〜3000程度になります。これは色を取り扱う分野、ファッション・印刷・塗料・住宅など各業界で作られている色見本帳でも収録色見本は1万色もないことからも日常での使用色数の限度が伺えます。
現在、カラー印刷の主流であるプロセスインキで作れる色の色見本帖の中でもっとも多いと思われる見本帳でも4,752色(重複あり)という色数になっています。
色の使い分け・色の認知
色を表現する数はシーンによって変わります。色の認識の幅は4段階に分けて考えることができます。
普遍の色
色をいえばだれでもすぐに浮かぶ色が普遍の色です。使用頻度の高い共通認識できる色(赤・青・黄・緑.etc)は11〜30色程度です。この水準が色の基礎の部分になります。また、世界の各言語で共通した基本となる色の分類は11語 しかありません。
名前の付いた色
JIS慣用句名やDICカラーなど各団体が定めた色、色系統名など名前が付けられた色名やフェラーリレッドなどメーカーがコーポレートカラーとして名付けた色などです。だいたいが色名から色が想像できますがフェリシモが発売している「500色の色えんぴつ」のように色名と色が分かりにくいものもあります。
色見本の色
見本となる色を定めた色。単体で見ると分からないが、連続する階調の中や類似色を並べた中では色の差を識別できるという色です。製品など色の精度が求められる場面で使われます。
見える色
日常の中で目に入ってくるすべての色です。日が昇って沈みいろんなものが動き成長し刻々と変化する毎日の中では言い表せない色も多いです。
普遍の色〜見える色に向かって認識する色の数が増していきます。日常では数色の表現で事足ります。専門的になっていくにつれて複雑に正確に色を扱うようになります。
デジタルでの色
まずはデジタルで良く使われる色の表し方、RGB(web16進数も同じ)とCMYKについて。デジカメで撮った写真やモニター表示に使われているRGBでの色表現はR0〜255、G0〜255、B0〜255の組み合わせでできる1677万色となります。
印刷での色再現であるCMYKの色はC0〜100%、M0〜100%、Y0〜100%、K0〜100%の組み合わせで1億通りの色ができます。
しかし、使えない色(CMYKの数値の合計が320%以上になるのは印刷上あまり好ましくない)があったり、紙や印刷機やカラーマネジメントによって多少色が変動することもあります。
また、1%の差は人の目ではほとんど認識できないこととインキの誤差があることもあり、シビアに色を指定する場合以外は10%もしくは5%刻みの色の組み合わせで色を作る場合がほとんどです。
こうするとCMYKでの色はぐっと少なくなり1万〜2万色程度になります。(さらによく使用される色となると100色もないんじゃないかと思います)
COLOR LECTURE
- 代表的な色のイメージと性質・色の意味
- 共通認識としてある色の働きと色の性質
- 認識できる色の種類はどれだけあるのか
- 色の基本概念!光の三原色と色の三原色
- 色の嗜好!好きな色と嫌いな色の仕組み
- 世界の色、外国語での色の名前や呼び方
- 色の作り方!三原色で作れる色の混色表
- 失敗の少ない服の色の組み合わせ術
- 体型のお悩みを服色のチカラを使い解決
- 自分に似合う色を知っていると魅力UP
- 小顔矯正!色の効果を使って小顔を作る
- 色でコントロールするダイエット大作戦
- お互いの好きな色から分かる!恋愛診断
- 不思議な石!パワーストーンと色の関係
- モテる色!色の心理で異性の心を掴もう
- 人の性格の違いによる好感を得やすい色
- 状態を作る色!緊張する色と落ち着く色
- 気になる色から今の心の状態をチェック
- 集中力を高めるなど色を使った意識改革
- リラックスできる色とよい睡眠を促す色
- 身体や眼にたまった疲れをケアする色
- 色の力で印象を操作!自己を演出する色
- イメチェンの季節!春はピンクが似合う
- 色の力!信頼を得る色と感謝を伝える色
- 色の力を使ってお金と自分を管理しよう
- 色で人心を支配する!禁断の色彩心理術
- 視認性に配慮した色の識別!JIS安全色彩
- おしっこの色で分かる水分補給の必要性
- 色の効果を使った介護術・色彩介護計画
- 部屋や待ち合わせ時の空間から感じる色
- 虹が7色とされている由来と虹の色の順番
- 微妙な色合いを説明するときの言い回し
- 色と数字の関係!数字のカラーイメージ
- 押さえておきたい配色構成のテクニック
- すぐ見分けられる色の数は意外と少ない
- 赤色?青色?色と文字のストループ効果
- 外国語での金色・銀色・銅色の呼び方
- 14の言語から見る色の名前・色の呼び方
- 世界で使われている色見本!PANTONE
- ショップの色彩設計と色の販促トリック